<119>必死に自転車を漕ぎながら「卒業おめでとう!」
桃地は予定時刻ギリギリに、西舞鶴の田園地帯に到着した。
国道の路肩に白の軽トラックが停まっている。運転席から、額にタオルを巻いたおっちゃんが顔を出す。
「遅いよ桃ちゃん、間に合わないかと思ってドキドキしたよ」
比内地鶏だ。つい数時間前まで、肩に金糸の階級章…
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