「我々は、みな孤独である」貴志祐介著

公開日: 更新日:

 探偵の茶畑は、水ビジネスで成功したクライアントの正木から、前世で自分を殺した人間を突き止めて欲しいとの依頼を受ける。あまりに突拍子もない依頼だけに断りたいが、元社員の北川に会社の金を持ち逃げされたばかりの茶畑は、報酬に目がくらんで引き受けてしまう。

 正木が語る前世の記憶によると、とある村の百姓だった正木は隣村との水争いの最中、何者かに首を切られ殺されたという。頭脳明晰な正木がなぜ今頃になって前世に興味を抱いたのか。不信を抱いた茶畑が調べると、正木が人の前世を見通せると称する占い師の天眼院浄明と会っていたことが分かる。一方で茶畑は、正木の会社で3カ月前に情報漏洩事件が起きていたことも知る。

 前世をテーマにした長編ミステリー。

(角川春樹事務所 814円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不倫報道の福原愛 緩さとモテぶりは現役時から評判だった

  2. 2

    ヒロド歩美アナ「報ステ」起用で波紋…テレ朝とABCテレビの間に吹き始めた“すきま風”

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    日本ハム水谷瞬プロ入り時のコーチが明かす覚醒のカギ「(当時)フライはまともに捕れず、バットにも…」

  5. 5

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  1. 6

    中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

  2. 7

    夏休み到来! 我が子をテレビやゲーム、YouTube漬けにしない「割と簡単にできる方法」

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    ドジャースの“朗希タンパリング疑惑”で大迷惑!米29球団&日本プロ球団こぞって怒り心頭の納得理由

  5. 10

    「ブラタモリ」抜擢の桑子真帆アナ “金髪チャラ系”の大学時代