「新興国は世界を変えるか」恒川惠市著
「新興国は世界を変えるか」恒川惠市著
2008年のリーマン・ショックや、2010年のユーロ圏危機による先進国経済の大不況などで、新興市場国(特に国際投資家がBRICsと名付けたブラジル・ロシア・インド・中国。2011年以降は南アフリカを加えBRICS)は、世界経済立て直しの牽引役として常に期待される存在となった。
BRICS諸国も、2009年のG20以降、投資対象として与えられた名前を自ら呼称として採用し経済に加え、水、食糧、環境、教育などの分野に積極的な活動を広げてきた。さらにこれらの諸国は軍事的な安全保障分野での活動も強めている。
本書は、BRICSをはじめ、世界の29カ国を新興国と特定。その経済、政治、軍事行動を分析し、それが世界に及ぼすインパクトを考察する。
(中央公論新社 946円)