(91)二匹目の泥鰌でも大きければ
夕暮れになると、耕書堂は妓楼に負けず江戸の文人墨客で大賑わいになる。
その日も、真っ先に顔を出したのは大田南畝。いつしか狂歌の頭領役が板についてきた。継ぎ接ぎ着物は今や昔、小洒落た衣装で粋人を気取っている。
「蔦重、茶をくれい」
勝手知ったる耕書堂、南畝は…
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