松坂慶子は衰え知らず 最高傑作「死の棘」までの紆余曲折
60歳を越えても華のある女優といえば、松坂慶子(64)を思い浮かべる人も多いだろう。今やCMのコミカルさがすっかり定着しているが、第43回カンヌ国際映画祭で審査員グランプリと国際映画批評家連盟賞を受賞した「死の棘」(小栗康平監督・1990年)で主演を務めた。
映画批評家の前田有一氏は「松坂さんの最高傑作は間違いなく『死の棘』。正真正銘の国際派女優です」と絶賛する。
「類のない美貌とエロスで『愛の水中花』をヒットさせ、映画『五番町夕霧楼』や『蒲田行進曲』でブレーク。『火宅の人』『上海バンスキング』などで男性ファンをとりこにしたが、テレビでは視聴率を取れなかった。女性ファンがつかなかったせいです」(放送関係者)
数々の作品を共に作ってきた深作欣二監督との不倫が、女性ファンを遠ざけたと芸能リポーターの川内天子氏が、当時を振り返る。
「深作監督の奥さんから『MKさん』と女性誌で名指しをされ、『MKさんは演技がヘタだから脱ぐしかない』とバッシングされたんです」