室井滋<中>マージャンでの“暴言”が週刊誌連載のきっかけに

公開日: 更新日:

 生活費の足しに始めたエッセーが編集者の目に留まり、一冊に取りまとめた「むかつくぜ!」(1991年、マガジンハウス刊)がまさかのミリオンセラー。「一獲千金に縁がない人生を送ってきた」という駆け出しの女優は、芝居と執筆の“二足のわらじ”のスタイルを確立していく。

「私の中には富山県人の堅実さが根付いていて、人にお金を借りたり、親がいなくなったからああなったと後ろ指をさされるのが嫌で、自立した生活を送るにはどうしたらいいのかを考えた上で始めたことでした。もともと学生映画の企画書を書いたり、出版社勤務の先輩の手伝いで大宅壮一文庫(雑誌のバックナンバーを所蔵する私立図書館)に通ってがんの特効薬のリポートをまとめたりしていたんです。親戚に与謝野晶子研究の国文学者がいて、その雑用係をしたこともありました。書くことは好きだったんです。それで、長いものは無理だとしても雑文なら書けるかなって」

■「書くことは写経のようなものなのかも」

 その後も「キトキトの魚」(93年、同)、「東京バカッ花」(94年、同)とヒットを連発。女性誌「CREA」(文芸春秋)で映画コラムを手がけ、週刊文春の名物コラム「すっぴん魂」を執筆することになる。映画「居酒屋ゆうれい」に出演するなど多忙を極める中で、週刊誌の連載を引き受けるときは迷ったというのだが――。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動