室井滋<上>いつからプロの女優になったのか実感が持てない

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 個性派、異色、ツウ好み――そんな表現がしっくりとくる。7年間の早稲田大学在学中に100本以上の自主映画に出演し、中退後、芝居の世界に飛び込んだ。現在はナレーション、著述、絵本作家といったいくつもの“顔”を持つ。規格外女優・室井滋の原動力とは一体、何なのか。

 早大在学中に出演した学生映画は100本以上。その間、さまざまな舞台のプロデュース公演にも出演し精力的に芝居と向き合う20代を送っていたが、女優を生業とするつもりはまるでなかったという。

「フィルム代も自分たちで捻出する学生映画をやっていたので、女優で生活ができるという感覚がなかったんです。商業映画に出ている同年代の女優さんに憧れなかったわけではないけれど、まったく別世界という感じでした」

 転機となったのは、実父の死だった。

「一気に仕送りが減って生活が厳しくなり、少しでもテレビに出てお金をもらえたらいいなと思い、あるプロダクションに預かりとして入ったんです。子役の方や劇団の研究所出身の役者さんとは異なり、学生映画上がりの私はデビューが遅い。周りを見渡しても、自分と同じキャリアの人は見当たりません。しかも、学生映画では主役として起用してくれていた監督も、商業ベースとなるとスタンスが変わってくる。そういう難しさを肌で感じる日々からスタートしたので、いつからプロの女優になったのか、実感を持てないというのが、正直な気持ちなんです」

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