著者のコラム一覧
井上トシユキITジャーナリスト

1964年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業後、会社員を経て、98年からジャーナリスト、ライター。IT、ネット、投資、科学技術、芸能など幅広い分野で各種メディアへの寄稿、出演多数。

明確な悪意と人種差別表現 H&Mが狙った炎上商法ではないか

公開日: 更新日:

 この事態を受け、H&Mは迅速に対応した。すぐに黒人少年の画像を削除し、「不快を感じたすべての人に謝罪する」とのコメントを出したのだ。

 後にハイネケン・ライトの広告動画に絡めて蒸し返されることになるとはまだ想像もつかないのだが、これで炎上はいったん収束した。

 ところが数日経ってから、筆者が思い返してサイトを見てみると、黒人の子供が着ていた「ジャングル中で一番イケてるサル」のパーカ自体はまだ売られていた。炎上を思い出させ、人種差別的な企業だとの継続的な非難を避けるためにも、通常なら商品そのものも売らなくなるのではないか。これはH&Mが狙ってやった炎上商法なのではないかとの疑念を強く抱くようになったのは、これがきっかけだ。

 実は、アパレル業界で働く知人友人から、かねてH&Mの苦境は知らされていた。実際、ネットメディア「ビジネスインサイダー」が4月5日(元記事は4月2日)に配信した「4200億円相当が売れ残り? H&Mが『セールの悪循環』に陥っている」と題された記事を読めば、少し違った風景が見えてくる。

 記事によれば、H&Mは2016年から売り上げが低迷しはじめ、パーカ炎上事件の直前、2017年第4四半期には過去最悪の売り上げ低下を招いたとある。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」