明確な悪意と人種差別表現 H&Mが狙った炎上商法ではないか
わざと過激な発言をして注目を集め、都合よく事を運ぼうとする「炎上商法」の登場は、ネット上のコミュニケーションの深読み、裏読みをより複雑にしてしまった。ただ、商法は大勢の注目を集めるがゆえに、さまざまな角度からの検証も受ける。その結果、炎上商法の巧拙はかなりハッキリとわかってしまう。
今年1月、大手ファストファッションのH&Mが通販サイトに掲載した画像が差別表現だと問題になり、世界的に大炎上した。黒人の子供が「ジャングル中で一番イケてるサル」とプリントされたパーカを着ている画像をデカデカと掲載したのだ。その一方で、同じサイトに掲載された白人の子供が着ていた色違いのパーカにプリントされていたのは、「マングローブの密林で生き残る専門家」というもの。誰が見ても黒人に対して悪意があるとされたわけだ。
「なぜ、これがOKだと思ったのか説明してくれるかしら?」「もうH&Mにはお金を落とさない!」「ダブル、トリプルにチェックした?」
あらゆるSNSがこのような非難のコメントであふれかえったのも当然のことで、BBCをはじめ主なニュースサイトも炎上の当日中にH&Mの失態を大きく報じた。