「報道ステーション」後藤謙次には“権力監視”の先頭を期待
診断結果は…【良】
報道・情報番組のコメンテーターは、弁護士に、現役やOBの新聞・通信社記者、大学教授、女優、タレント、自局の解説委員など多士済々だが、硬派なテーマで歴史的な経緯や事実関係を踏まえた的確なコメントをする出演者はそう多くない。
その数少ないひとりが、共同通信で長く政治部記者を務め、テレビ朝日系「報道ステーション」に出演している後藤謙次だ。
16日は自国通貨建てで借金する国は財政赤字が増えても破綻しないと主張する「MMT(現代貨幣理論)」の代表的な論者のひとりで来日したニューヨーク州立大のステファニー・ケルトン教授の理論を取り上げた。この理論は消費税などの増税回避や歳出拡大に結び付きやすいため、後藤は「(財務省関係者は)悪魔のささやきだと言っている」とした上で、バブル経済の崩壊を引き合いに出した。「(MMTにより発生しかねない)インフレに気づいた時は手遅れだったということになりかねない。世界経済が破壊される恐れもあり、慎重に」と発言した。
バブルに酔い気づいた時は坂道を転げ落ち、その後の「失われた20年」につながったことを思い出した。