著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

窮屈で笑えない社会から逃げずウーマン村本はネタにする

公開日: 更新日:

「お客さんがみるみるうちに、どの顔で聞いたらいいかわからない顔(になっていくの)が最高でした」(村本大輔フジテレビ「THE MANZAI」12月8日放送)

 年に一度の漫才の祭典である「THE MANZAI」に出演したウーマンラッシュアワー。ボケ担当の村本大輔(39)は、自身が大飯原発がある福井県おおい町出身であると前置きした上で、「原発原発原発原発原発原発原発原発原発、皆さんが日頃から逃げてる言葉を一気に浴びせてやりましたよ!」と不敵に笑った。

 彼らのネタは原発問題に始まり、沖縄の基地問題、台風避難所でのホームレス受け入れ拒否問題、さらには朝鮮学校が抱える問題へと続いた。そんな漫才を終えて感想を語った言葉を今週は取り上げたい。確かに今、テレビで放送する漫才でこのような話題を扱う芸人はいないから、客が困惑するのも無理はない。

 2017年、脳科学者の茂木健一郎が自身のツイッターに「上下関係や空気を読んだ笑いに終止し、権力者に批評の目を向けた笑いは皆無」「国際水準のコメディアンとはかけ離れているし、本当に『終わっている』」などと海外の芸人たちと比較して投稿。これに対し、日本の状況は違う、政治ネタは笑えないから選ばないだけ、などと一斉に芸人たちが反論した。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  2. 2

    松本潤、櫻井翔、相葉雅紀が7月期ドラマに揃って登場「嵐」解散ライブの勢い借りて視聴率上積みへ

  3. 3

    遠山景織子 元光GENJI山本淳一との入籍・出産騒動と破局

  4. 4

    低迷する「べらぼう」は大河歴代ワースト圏内…日曜劇場「キャスター」失速でも数字が伸びないワケ

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    反撃の中居正広氏に「まずやるべきこと」を指摘し共感呼ぶ…発信者の鈴木エイト氏に聞いた

  2. 7

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 8

    キンプリが「ディズニー公認の王子様」に大抜擢…分裂後も好調の理由は“完璧なシロ”だから 

  4. 9

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  5. 10

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「餅」で尿意ストップ! 映画の途中にトイレで席を立ちたくないなら

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  4. 4

    阿部巨人が企む「トレードもう一丁!」…パ野手の候補は6人、多少問題児でも厭わず

  5. 5

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  1. 6

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  2. 7

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 8

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  4. 9

    自民にまた「政治とカネ」問題!太田房江氏に選挙買収疑惑、参院選公認めぐり大阪でグチャグチャ泥仕合

  5. 10

    イケイケ国民民主党に陰り? 埼玉・和光市議補選は玉木代表が応援も公認候補まさかの敗北