著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

ぺこぱで話題“ノリツッコまない”漫才の元祖はダウンタウン

公開日: 更新日:

 松本さんがお医者さん、浜田さんが入院している子供の父親を演じる、漫才コントのネタでした。

■ボケを肯定

 松本の「お父さん、これが気象衛星ひまわりから撮影したマサル君のレントゲン写真です」というボケに「どっから撮影してんねん!?」とか「撮れるか!」というのが普通に考えうるツッコミですが、浜田さんはさほど強くもなくゆっくりとした口調で、「と~いとっから(遠い所から)」と“ボケを肯定する”ツッコミをしたのです。客席の反応までは覚えていませんが、このツッコミを聞いた瞬間、鳥肌が立ち「うわ~俺にはダウンタウンのネタは書けんわ……」と驚愕したことを今でもハッキリと覚えています。引退された島田紳助さんが、85年のうめだ花月でダウンタウンの漫才を見て、絶頂期を過ぎたとはいえ、まだまだ高い人気と支持のあった「紳助・竜介」の解散を決意したと言っておられたのはこの舞台だったのかもしれません。

 後に、関西テレビの制作部長に「次にくるのはどのコンビ?」と聞かれ「絶対ダウンタウンです!」と劇場へお連れして、“生ダウンタウン”を見ていただきましたが、「ウ~ン」とイマイチの反応。この半年後、ダウンタウンの人気が爆発する「4時ですよ~だ」が毎日放送で始まり、かの制作部長は悔やんでおられましたが、後の祭り……。逃がした魚は大きすぎました。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”