「言いたい放題投稿する行為そのもの」を自制させるべき
匿名だと誤解し、はばかることなく誹謗中傷する受け手も、閉ざされたサロンだと思い込んで放言し、悪ノリする発信者も、立ち位置が異なるだけで、「言論解放区」を取り違えて油断している同類である。
炎上させる側がハンドルネームだから、どこの誰かは簡単にはバレないと高をくくっていたのは事実だろう。炎上している側は、芸能人や著名人であれば名前も顔も明らかにしているが、一般人の炎上加害者でも過去の投稿を総ざらえし、他のSNSなどでの投稿と突き合わせることで、かなりの精度でプロフィルを特定できる。
それにより反撃を加えたり、訴訟に持ち込むことも難しくはない。そこで、法的措置を公言する炎上被害者が増えつつある。アメリカでコメディアン、モデルとして活動している藤井美穂の場合、法的措置を取ると投稿してすぐ、誹謗中傷を繰り返していたコメント投稿者からの謝罪が相次いだ。
ところが、藤井は謝罪をしてきた相手に対しても、法的措置を取るつもりだという。その理由は、「謝られても許すかどうかを決めるのは私」だからだ。「正しいことを判断してくれる」裁判で、自分がしたことを「ちゃんと償わなければならない」のだ。