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影山貴彦同志社女子大教授

▽かげやま・たかひこ 同志社女子大学学芸学部メディア創造学科教授。1962年、岡山県生まれ。早大政経学部卒。86年に毎日放送入社、「MBSヤングタウン」ほかテレビとラジオの番組を手掛ける。ABCラジオ番組審議会委員長、GAORA番組審議会副委員長、日本笑い学会理事。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」(実業之日本社)、「おっさん力」(PHP研究所)、「テレビのゆくえ」(世界思想社)など。

ラジオ=疲れる?「いろいろ想像しないといけなくて、しんどいんです」

公開日: 更新日:

 同志社女子大学で教壇に立つ影山貴彦氏が、学生たちとのやりとりから見えてきた「当世メディア論」を語る。

 ◇  ◇  ◇

 研究室にやってきた学生が、「先生が以前ラジオの魅力について話されていたので、私も最近ラジオを聴き始めました。でもなんだか疲れるんです」と、教えてくれました。放送マン時代は、テレビ・ラジオ両方の番組に携わってきた私。ラジオでは「MBSヤングタウン」や「ありがとう浜村淳です」などのプロデューサー、ディレクターを務めてきました。テレビ・ラジオどちらも好きですが、もし2つのうちひとつを選べと言われたら、ラジオを選ぶことでしょう。聴く人に寄り添う優しさが、たまらなく大好きなのです。

 それにしても、「疲れる」という言葉が引っ掛かりました。人を温かく包んでくれるはずのラジオを聴いて、どうして疲れるんだろう? と思い、その理由を聞いてみたのです。

「声だけなので、いろいろ想像しないといけなくて、しんどいんです」と、少し頬を赤らめながら話す彼女。正直、驚きでした。ラジオの大きな魅力といって間違いのない“想像力を働かせる”ことが苦痛というわけです。確かに言われてみれば、ラジオは映像がない分、不自由なメディアかもしれません。けれど逆にいえば、いろいろな制約から自由に解き放つことができます。それが本来はとても楽しいはずなのですが。

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