二兎社「パートタイマー・秋子」は「忖度・不正社会」をブラックな笑いで撃つ
舞台は郊外のあるスーパー。近所に大型店ができたために客離れが進み、売り上げは減少。本社から新店長・恩田(亀田佳明)が送り込まれる。彼にパートタイマーとして採用されたのが樋野秋子(沢口靖子)だ。どこか浮世離れした様子の彼女は実は高級住宅地・成城に住んでいて、夫が勤める大企業が倒産したため、残った住宅ローンを払うために働きに出たのだった。
「人は足りているのに」と秋子にイジワルする野菜担当の春日勇子(土井ケイト)をボス格にした古参のパートたちはレジの集計が合わないのを秋子のせいにして辞めさせようとする。日頃からレジをごまかして品物をくすねたり、彼らにとって都合が悪い店長は本社に更迭嘆願書を送ったり、裏でやりたい放題。
一方、業績をあげて本社に戻りたい恩田は店の改革に必死。彼に取り入るのが大手住宅会社で企画部長だった貫井(生瀬勝久)。しかし実務はさっぱりで非正規社員の若い副店長・竹内(小川ゲン)に怒鳴られてばかり。
しかし、貫井の進言で恩田は従業員が牛や豚などのかぶり物を頭に載せ、CMソングを店内外に流すという売り出しキャンペーンをすることになる。当然、反店長派はボイコットを決めるが……。