寿命を縮めかねない 心臓に負荷かける「残暑の水分補給」

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 一気に涼しくなったと思ったら、厳しい残暑に逆戻り。暑さは心臓にとって大敵だが、対策を誤ると逆に寿命を縮めることになりかねない。

 米ハーバード大のチームの研究によると、夏に気温が1度上昇すると、心筋梗塞、心不全、糖尿病などの慢性疾患がある高齢者の死亡率が2・8~4%もアップするという。65歳以上の持病を抱える男女370万人を対象に行った解析だ。

 東邦大学佐倉病院循環器センターの東丸貴信教授は言う。
「気温が上がると体温も上昇します。熱疲労から熱中症になりかねないので、人体は体温を下げようと心臓をフル回転させて血液循環を促進し、熱を発散させようとします。それだけ、心臓に負担がかかります。最近の研究では、高熱=体温上昇で生じた炎症によって心筋が傷つけられ、心機能が低下することも報告されています。また、汗をかいて脱水傾向になると、血液の循環量が減少する。そうなると血管は収縮し、血液も粘っこくなって血栓ができやすくなるのです」

 暑さは、疲労気味の心臓にさらなる負荷をかけ、心筋梗塞、心不全、狭心症、不整脈といった循環器疾患を引き起こしやすくするのだ。

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