不整脈の中で最も危険な致死性不整脈 救命はAEDが有効
これも、救命のためにはAEDが有効です。周囲に冠動脈起始異常を抱える人がいる場合は、使い方に慣れておくことが大切です。
ただ、冠動脈起始異常の診断は非常に難しいといえます。かなり経験のある専門医でも診断できないケースが少なくありません。これまでの経験では、医師から「冠動脈がけいれんするタイプの狭心症=冠攣縮性狭心症」だと診断されている患者さんの中に隠れていることが多く、症状が落ち着いている状態で3DCT検査を行ってみると、冠動脈起始異常に気付くケースがあります。そう診断されている人は、あらためて3DCT検査を受けることをお勧めします。
冠動脈起始異常が見つかった場合、経過観察するのが一般的ですが、手術をして治すケースもあります。本来とは違う形で出ている、もしくは入ってきている冠動脈を、正常な位置に戻してあげることができれば理想的です。最近もその手術を行いました。
不整脈の代表的な自覚症状は、動悸、脈が抜ける感じがするというものです。そうした症状があったり、健診などで心電図の異常が指摘されたりしている人は、放置せずに専門医を受診する。これが、致死性不整脈による突然死を防ぐ第一歩です。