子供は学力低下招くことも 「視力2.0は良い目」の誤解
「良い視力」すなわち「遠視」を放置するとどうなるか? われわれは交感神経を優位に働かせて遠くを見る。逆に近くを見ようとする時は副交感神経が優位に働く。遠視の人は、近場を見た時ピントが合わず、見えにくい。きちんと見ようとするために、1日の大半を副交感神経優位で過ごすことになる。すると、副交感神経の働きが過剰になり、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまう。
交感神経や副交感神経のバランスの乱れは、頭痛、肩こりをはじめとする不定愁訴を引き起こす。
「本人は遠視に気づいていませんが、こういった人に眼鏡で近場にピントを合わせやすいようにすると、すぐに不定愁訴が消えます」
■頭痛や肩こりの原因に
冒頭に挙げたように、子供にも遠視は悪影響を及ぼす。近場が見づらいので、教科書や本に集中できない。本人は集中できない理由が分からず、教科書を避けようとする。結果、学力の低下を招くケースもあるという。
「昔は、落ち着きのない子供に遠視が多かった。近場を見るのが不快なので、あちこちキョロキョロするなどして、落ち着きがなくなってしまうからです」