便が出ないことも…雪道での“尻もち後遺症”を甘く見ない

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「慢性硬膜下血腫とは頭部への衝撃で頭蓋骨の下にある、脳を包む硬膜と脳がぶつかりあうことで血管が切れ、その隙間(硬膜下腔)に血がたまって血腫ができる病気です。時間が経ってから物忘れや筋力の低下が表れます。患者の半数は60歳以上ですが、40代、50代でも発症する。血液サラサラの薬を飲んでいる人は発症リスクが高くなります」

 この病気が恐ろしいのは打撲から1~3カ月後に発症し、記憶にない程度の軽い頭部打撃でもキッカケになること。「よくつまずく」「体が傾いて歩く」「スリッパがすぐに脱げる」などの症状から発覚することが多い。

「最初は頭が重い感じがして、やがて強い頭痛が表れるようになります。血腫ができた場所によってはマヒやしびれが起きます。なかには物忘れが激しくなり、精神的に錯乱、高齢者のなかには認知症症状を起こすこともあります」(福永医師)

 こうした後遺症に悩まされないためにはどうしたらいいのか?

「尻もちをついても痛みがしばらく続くようなら病院で検査を受けることです。一番まずいのがマッサージなどで様子を見ているうちに病気が進行してしまうこと。とくに体が弱ってくる中高年は尻もちくらいで病院なんて大げさなと思いがちですが、以前ほど体は丈夫ではありません。『病院の検査で無事を確認する』という気持ちが大切です」(水井院長)

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