難治性喘息にはステロイド薬ではなく副作用の少ない新薬を
高用量のステロイド薬や全身性ステロイド薬のような副作用(骨粗しょう症、骨折、筋力低下、糖尿病、血栓症など)もありません。
現在発売されている生物学的製剤は3剤。オマリズマブ(2009年)、メポリズマブ(16年)、ベンラリズマブ(18年)です。
前回のガイドラインでは難治性喘息の治療指針に入っていたのはオマリズマブのみでした。
喘息は一般内科医が診ているケースが多く、生物学的製剤についての説明も十分に行われてこなかった可能性があります。従って、この恩恵を受けていない患者さんもかなりいたと考えられます。ガイドラインが出ることで、適切な治療を受けられる患者さんが増えることを期待しています。
(NTT東日本関東病院呼吸器センター・放生雅章センター長)