ダ・カーポ榊原政敏さん ギター姿勢が招いた“職業病”体験

公開日: 更新日:

 退院してからは、骨折のケアが主な仕事でした。妻が股関節症でお世話になった理学療法士の先生にお願いして週1回、自宅まで来ていただいて、半年間ほど段階を追ってリハビリの方法を教わりました。ステージの楽屋でケアしてくれたこともありました。まさに“神の手”で、最大の癒やしでした。

 教わった体操は、起き抜けに30分、今でも毎朝実行しています。あおむけで膝を立てて左右に振ったり、両膝を抱えてギュッと引き寄せたり、腹筋やブリッジ、体幹トレーニングなど10種類ぐらいのポーズをします。おかげさまで今はどこも痛くありません。

 ステージも初めはギターを持てず、スタンドマイクにすがり付きながら3~4曲しか立っていられなかったんですが、半年以上かかって「完全復活コンサート」ができました。客席から「待ってたよ」と拍手が湧いたときは感動しました。妻には「ね、やめなくてよかったでしょう」と言われましたね。

 やっぱり、ダ・カーポは2人じゃなきゃいけないんだなと思わされました。

▽さかきばら・まさとし 神奈川県生まれ。1973年、久保田広子と「ダ・カーポ」を結成しデビュー。「結婚するって本当ですか」「野に咲く花のように」など数多くのヒット曲を持つ。2007年からはフルーティストの娘(麻理子)との親子3人による活動もスタート。7月1日、「童謡&抒情歌ファンタジーベスト―明日への贈りもの―」(日本コロムビア)を発売した。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド