「消化器がんマイクロアレイ血液検査」で膵臓がんも早期発見
「現在、検査試験対象は胃・大腸・膵臓・胆道といった消化器のがんで、これらのがんに関しては、高い感度と特異度(がんでない人をがんではないと判別できる確率)を示しています。特に早期発見が難しいとされている膵臓がんも、ステージ2から反応することを臨床研究で確認しています。早期膵臓がんであるステージ2から治療を始めると、ステージ3から始めた場合よりはるかに生存率が高くなります」
また、大腸がんについても、「親や祖父母が大腸がんであったり、過去にポリープが見つかったりしている人は特にこの検査を受けることをおすすめしたい」と言う。
もっとも、消化器がんマイクロアレイ血液検査は、がんの診断をするものではないので、この検査で陽性になった場合は、改めて正式な診断をつけるための精密検査を受ける必要がある。
「PETや内視鏡検査と一緒にこの検査を受ける人も多いですが、価格を除けば手軽に受けられるのがマイクロアレイ血液検査の特長で、これ一本だけを受ける方もいらっしゃいます。1年に1回など定期的に受けて、5、6回目のリピーターとなっている方もかなりいらっしゃいますね」
すでに検査実績は、年間4000例程度にも及んでいるという。
(フリージャーナリスト・里中高志)