著者のコラム一覧
和田秀樹精神科医

1960年6月、大阪府出身。85年に東京大学医学部を卒業。精神科医。東大病院精神神経科助手、米カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。著書多数。「80歳の壁」(幻冬舎、税込み990円)は現在、50万部のベストセラーに。最新刊「70歳の正解」(同)も好評発売中。

キレやすい親には肉食などのタンパク質を取らせること

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 最近「セロトニン」という言葉がテレビの健康番組、雑誌の健康特集などにたびたび登場する。セロトニンは神経伝達物質のひとつで、それが豊富なときは緊張状態が和らいだり、明るく前向きな気分になったりする。そのため「幸せホルモン」と呼ばれる。セロトニンの分泌を促すことが認知症そのものを改善するわけではないが、認知症の親に機嫌よく生きてもらうためには、忘れてはならない物質といえる。

 残念なことにこのセロトニンの量は加齢とともに減少する。その結果、イライラや不安に陥る頻度が増し、それが高じるとうつを発症することもある。また、痛みの刺激にも敏感になることもわかっており、多くの高齢者が訴える腰痛などもセロトニンの減少が原因のひとつといっていい。最近、腰痛治療にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)などのうつの薬が処方され、比較的有効とされるが、これはセロトニンの分泌と痛みの関係を示すといえるだろう。

 では、この「幸せホルモン」であるセロトニンを増やすにはどうすればいいか。

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