著者のコラム一覧
天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

新型コロナの影響で日本の医療体制の再整備が進むだろう

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染症(COVID―19)が再び広がっています。予防ワクチンや急性期治療薬が完成し、季節性インフルエンザと同じような感染症という扱いになるまでは、まだ時間がかかりそうです。

 感染拡大と緊急事態宣言が発令された4月から、順天堂医院を含めた多くの大学病院は外来患者の受け入れや手術数を絞っていました。また、新型コロナ患者の受け入れ態勢を整備する負担も重なって大幅減収となり、全国133の大学病院では、4、5月の2カ月間で約313億円の赤字が計上されました。

 現在、多くの大学病院は徐々に通常の体制に戻す方向に進んでいますが、コロナ前と同程度の状況にはならないでしょう。感染者数が再び増加していることもあり、クリニックや市中病院の患者さんは大きく減ったままです。感染を避けたい患者さんは医療機関への通院を控え、医療機関側も診察する患者数を絞っているからです。

 これまで大学病院が診ていた患者さんの8割近くは、そうした街の医療機関から紹介された患者さんで占められていました。“入り口”である街の医療機関の患者数が減っている状況では、大学病院の患者数も増えないのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”