欧州は1日15万人の新規感染 PCR検査は受けるべきなのか?
欧州では1日の新規感染者数が15万人を超え、第2波の襲来と大騒ぎしています。その原因は、欧州の友人医師が嘆いているように、マスクの着用、社会的距離の維持といった感染予防のルールを守らない風潮のためであり、日本が欧州と同じ状況になる可能性は高くないと考えています。
とはいえ日本も油断すれば第2波襲来のリスクがあります。今、何に注意すべきなのでしょうか? まずPCR検査について考えてみましょう。
PCR検査は検査時点での感染の有無を知るだけで、その後すぐに感染するかもしれないために検査の意味はない、という人がいます。あるいは、PCR検査はウイルスの断片を調べるので、現在の状況すら表していない、という意見もあります。
だからといってPCR検査が無意味とは思いません。感染リスクの高い人は症状にかかわらず検査を受け、無症状者や軽症者は自宅や施設で待機、中重症者は治療を受けることが感染抑制につながると考えます。
その意味で、世田谷区が「無症状でも感染拡散を起こしやすい職種の区民にPCR検査を無料で行う」と宣言したことは一定の評価をすべきだと思います。宣言には、無症状でも介護事業所や保育園などで働く職員、特別養護老人ホームなどの施設入所予定者が対象で、さらに陽性者へのフォロー体制の拡充も盛り込んでいます。