若者は後遺症、中年は重症化、高齢者は感染に備える
「若い世代は、マスク着用なしの会話や密着会話(マスク着用にかかわらず)を避け、集団で会食やカラオケをしない今の生活を厳守していれば感染リスクが大きく高まることはないと考えます。ただし、乾燥する冬はウイルスを含んだエアロゾルや飛沫核が密閉された室内に長く滞留する恐れがあるため、頻繁な換気が重要です。無症状や軽症であっても感染後数カ月は嗅覚の消失、頭痛、倦怠感といった後遺症に悩まされることがあります。『若いと重症化しづらいので怖くない』などと考えてはいけません」
■最善策は人と接触する機会を減らすことだが…
家族に高齢者がいる場合は、なるべく近づかないこと。食事前に全員が入浴を済ませ、外から持ち込んだウイルスが食べ物にかからないようにしたい。働く世代では万一感染した場合に症状が悪化しやすい。他人にうつさない策と重症化しないための道筋を考えておくことが必要だ。
「感染を疑う指標として体温37・5度以上が挙げられていますが、必ずしも感染者全員が発熱を伴うわけではありません。息切れする、倦怠感が強い、という場合は感染を疑いPCR検査を受けるべきです。インフルエンザでは家庭内感染の原因は父親といわれているので、家族がいる場合はしばらく『個室』で自己隔離生活するのも手です」