肺がん治療に新たな選択肢 2種の薬の組み合わせで余命が延びる

公開日: 更新日:

「経口薬で副作用も少ない。そこでEGFR遺伝子変異陽性肺がんに最初からオシメルチニブを使ってみると有効で再増悪までの期間が2倍長くなることが分かりました。そのため、多くのEGFR遺伝子変異陽性肺がん患者がオシメルチニブを最初から選ぶことが増えた。ただし効きづらいタイプもあり、治療成績の改善が望まれていました」

 EGFR遺伝子変異陽性肺がんは、「エクソン19欠失」と「L858R点突然変異」に分類される。エクソン19欠失はオシメルチニブの効き目がいいが、L858Rではエクソン19欠失と比べると効き目が落ちる。

「オシメルチニブの無増悪生存期間(病気の進行を止めた期間)の中央値では、エクソン19欠失は21・4カ月、L858Rは14・4カ月になります」

 オシメルチニブ以外のEGFR―TKIなら、T790M耐性遺伝子によって効き目が悪くなった場合、耐性遺伝子の入ったがんに有効なオシメルチニブに切り替えられる。

 一方、オシメルチニブが効かなければ、耐性遺伝子の問題ではないので、別のEGFR―TKIに切り替えられない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3
    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 5
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  1. 6
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 7
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  3. 8
    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

  4. 9
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  5. 10
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」