著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

降雪量が多い日と比較 通学手段を変えると交通事故が大幅減

公開日: 更新日:

 公共交通機関の利用推進や、道路に路線バスの専用レーンを設けるなど、交通手段の変化やインフラの整備は交通事故のリスクを減らす可能性があります。

 しかしこれらの取り組みが国レベルで交通事故死傷率の低下につながるのか、よくわかっていませんでした。

 そんな中、日本疫学会誌の電子版に、中学生における交通手段の変化と交通事故死傷の関連を検討した研究論文が、2021年2月13日付で掲載されました。

 この研究では日本全国の中学生(12~15歳)が解析対象となりました。一般的に、交通事故のリスクは徒歩に比べて自転車で高いことが知られています。また、大雪の日には自転車での通学が困難になり、多くの中学生が自転車以外の通学手段に切り替えることでしょう。研究では降雪量の多い日とそうでない日の交通事故状況を比較することで、中学生が自転車から他の交通手段に切り替えた場合の交通事故リスクを間接的に推定しています。具体的には、公益財団法人交通事故総合分析センターから入手した登下校中の交通事故データと、これに対応する降雪量のデータを気象庁から入手し、降雪の有無と交通事故死傷(死亡もしくは重傷)率の関連が解析されました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」