がんを見ながら放射線治療できる「メリディアン」は何が凄いのか?

公開日: 更新日:

 メリディアンのメリットはそれだけじゃない。放射線による治療期間が短縮される可能性がある。正確に照射できることで、小さい腫瘍にも高線量で対応できる。

「放射線は通常、数週間にわたって行われます。問題は、その治療期間中に体重が落ちたり、治療が効いて腫瘍の縮小が生じた場合です。正確に放射線治療を行おうとすれば、改めて照射方法などを検討しなければなりません。これを適応放射線治療と言います。それを行うには治療計画を見直さざるを得ず、そのために数日を要する場合があります。しかし、メリディアンなら、毎回の治療ごとに患者さんのMR画像を撮影しているため、放射線の量や当てる方向を決めるための治療計画に、その画像をすぐに使用することができるからです。従来なら数日かかった治療計画も1日で終えることも可能です」

 では、メリディアンは、どんながん患者にメリットがあるのか?

「近くに直腸があり、予想以上に動く前立腺がんや、呼吸によって動きの多い肺がん肝臓がん・すい臓がんに効果を発揮するのではないか、と期待しています。また近年は、転移があってもピンポイントでの放射線治療により成績がよくなっており、このような患者さんにも適していると思います」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」