園子温監督が心筋梗塞を振り返る「もう少し病院が遠かったら死んでいたかも…」

公開日: 更新日:

園子温さん(映画監督/60歳)

 病院に運ばれて間もなく、心肺停止したらしいです。後から聞いた話では1分間ぐらい死んでいたみたい。たぶんその時だと思うけど、黄泉の国っていうのかな、ものすごくきれいな星空のような中にいて、最高に気持ちいい体験をしました。もう少し病院が遠かったら、あのまま死んでいたかもしれません。

 2019年2月、「園子温監督、心筋梗塞で救急搬送!」とネットニュースになりました。その1年ぐらい前から、お酒を飲み過ぎたり、思い切り走ったりすると呼吸が苦しくなって、動悸が激しくなる症状がありました。でも水を飲むと10分ぐらいで治るので、「ただの不摂生だ。大したことはない」と思っていたのです。

 あの日は、子供が生まれて2日後でした。妻はまだ入院中で家に1人だったので、暇過ぎて友人と居酒屋へ行ったんです。深夜3時ぐらいまで飲んで帰宅し、起きたらもう夕方。

 どうしても送らなければいけない荷物があったので、小包にして郵便局まで走りました。

 道中は上り坂です。さすがに途中で休もうと思っていたら、そういう時に限ってくるんですね“死の使い”が……。ものすごく足の速いお婆さんが気持ちよく僕を追い越していくのです。なんだか悔しくて「負けてたまるか」という気持ちになって、そのお婆さんと競ってしまったのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    青木さやかさん2度の肺がん手術を振り返る「症状らしいものが何もなく、間違いかなと…」

  2. 2

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3

    日本ハム新庄監督は続投する?しない? 目下2位と大健闘でも決まらない複雑事情

  4. 4

    阿部巨人V奪還を手繰り寄せる“陰の仕事人” ファームで投手を「魔改造」、エース戸郷も菅野も心酔中

  5. 5

    イメージ悪化を招いた“強奪補強”…「悪い町田をやっつける」構図に敵将が公然批判でトドメ

  1. 6

    大谷に懸念される「エポックメーキングの反動」…イチロー、カブレラもポストシーズンで苦しんだ

  2. 7

    なぜ阪神・岡田監督は大炎上しないのか…パワハラ要素含む「昭和流采配」でも意外すぎる支持

  3. 8

    徹底した“勝負至上主義”が生む誤解…特定チームのファンをブチギレさせ大炎上した発言とは

  4. 9

    愛川欽也さん壮絶死…がん脊髄転移、最期まで「仕事行こう」

  5. 10

    中日「ポスト立浪」に《古参OB》の名前が浮上!「チームをもっとも把握」との評判も