ペットを飼うと認知症の予防になるのは本当?その理由とは
アニマルセラピーは、動物と触れ合うことによってストレスの緩和や精神的、身体的な活動の機能向上が促され、笑顔などの表情の変化や発話回数の増加につながるといわれています。そのため、認知症予防への効果を期待し、高齢者施設で取り入れられるケースも増えています。アニマルセラピーと認知症に関連する論文は多く、たとえば「認知症高齢者に対するイヌによる動物介在療法の有用性」(2008年、川崎医療福祉学会誌)では、《イヌにつられて行動を起こすことにより、活動量が増し、日常生活の自立度や改善につながる。精神性ではストレスの緩和やうつ状態の改善につながる》といった報告が出されています。
ペットを飼っている人は誰もが認知症にならないわけではありませんが、犬をはじめ、ペットを介して得られるストレスの軽減は明らかで、認知症予防に一定の効果はあると考えます。
認知症の初期段階では、認知機能の低下を自覚して情緒不安定になったり、周囲に無関心になっていく傾向があります。ペットとの触れ合いは、それによる抑うつ状態を改善する効果があります。