「電子処方箋」10月末からの先行運用でクリアすべき課題が見えてきた
「血液をサラサラにする薬を使っている場合は、薬剤の血中濃度をチェックします。血液中に多く薬の成分が残っていると、出血しやすくなって転倒などで大きな事故につながるリスクがあります。ですから、血中濃度に応じて処方量を変更するのです。病院薬剤師では、患者さんの検査値に応じて薬の量を調節する作業は日常といえます」
電子処方箋では検査値が記載できないとなれば、進みつつあった“質の高い薬剤処方”が後退しかねない。これを受け、先行運用エリアの千葉県旭では、電子処方箋でも検査値が確認できるようなプログラムを開発しているという。
電子処方箋の本格的な運用がスタートするまで、さらなるブラッシュアップを期待したい。