著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

在宅でも「褥瘡」の治療は可能 形成外科的処置で壊死部分をかき出す

公開日: 更新日:

 さらには、寝たきり状態によって皮膚の血流が滞り生じる褥瘡(じょくそう)、骨の強度が低下し骨折しやすくなる骨粗しょう症があり、腎臓で作られる造血ホルモンであるエリスロポエチンと呼ばれる物質の産生量が減少することで貧血をおこす腎性貧血も患っていました。

 特に足のかかとと背中に蜂窩織炎があり、その状態がよくないために通院が難しく、今回私たちの診療所で在宅医療を始められたのでした。

「初めましてこんにちは。蜂窩織炎は退院されてから?」(私)

「違います。9年くらい前からズキンズキンって痛くてね。前の病院では最初、足がこんなになったから手術しようかってなったんだけど、わたし頑張りますって、先生に『手術を』って言わせてやらなかったのよ」(患者)

 患部を抱えた脚の切除を自分の意思で退け、巡り巡って在宅医療にたどりついたといえるものでした。

 そこでまず手始めの処置として、これは在宅医療ではあまり知られていませんが、形成外科的な処置として器具により壊死した患部をかき出す処置を行うことになりました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が