“先延ばしグセ”をなくすには「そうしたくなる」環境をつくればいい
少し分かりづらいものもありますが、これら9つの制御・実行能力不足が“先延ばしグセ”と関係していると、この研究では主張しています。
では、“先延ばしグセ”を解決する方法はあるのか? スウェーデンのストックホルム大学のローゼンタールとカールブリングは研究の結果、“先延ばしグセ”の改善策(2014年)を次のようにまとめています。
①すぐに得られる喜びや報酬がある②他の行動の選択肢を減らす③失敗への不安を取り除く──この3つが効果的だと、研究ではうたっています。
たとえば、「明日中に資料を完成させなければいけない」という課題があった場合、ダラダラとし始めてしまう前に①②③を取り入れてみる。
<①すぐに得られる喜びや報酬がある>は、「資料を完成させたご褒美として、晩ご飯においしいお酒を飲む」と報酬を設定する。これは脳の報酬系を働かせて、やる気を入れる方法とも置き換えられます。
<②他の行動の選択肢を減らす>は、「資料作成に取りかかる」という状況のみをつくり出すために、ワーキングスペースに移動する、あるいはスマホの電源を切るなど、集中せざるを得ない環境にすること。