著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

新型コロナだけではない…普通の風邪でも後遺症がある?

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染症では、一度治った後でも、「後遺症」(正確には罹患後症状)と呼ばれる体調不良が数カ月、場合によってはそれ以上という長い期間、残る場合があることが知られています。中には後遺症のために仕事を長期間休まないといけないケースもあります。「たかが後遺症」とバカにはできないのです。

 ただ、そこまで酷くはなくても、風邪が治った後で体調不良が長く続くという症状は、新型コロナが流行する前にも外来で患者さんから時々聞く訴えではありました。実際に新型コロナ以外の普通の風邪でも、そうした後遺症は起こるのでしょうか?

 今年の臨床医学の専門誌に、それについての興味深い研究結果が報告されています。イギリスで1万人以上の調査を行ったところ、新型コロナ以外の風邪にかかった後で、同じような体調不良の生じているケースが少なからずあることが分かりました。味覚や嗅覚の障害は確かに新型コロナ後遺症の特徴だったのですが、それ以外のだるさや集中力低下などの多くの症状は新型コロナ以外の風邪の後遺症でも同じように認められました。

 個々の症状の重さは、普通の風邪より新型コロナの方が重いことは確かなのですが、症状自体には大きな差は見られなかったのです。風邪の後の体調不良は後遺症を疑った方がいいかもしれません。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動