長引くまぶたのピクピクは「顔面痙攣」の危険あり…生活に支障が出るケースも
■手術で根治できる
顔面痙攣は放置しても命に関わる病気ではない。ただ、顔面の痙攣や表情の歪みから精神的ストレスが生じるケースも少なくないという。また片目が閉じると、運転や仕事など日常生活に支障を来す恐れがある。関東脳神経外科病院では患者の状況や希望に沿った治療方針を立てているという。
「痙攣は、緊張した際に出やすい特徴があるので、脳の興奮を抑えリラックスさせる働きを持つクロナゼパム(リボトリール)を処方しています。ただ、服薬治療は効果が限定的であり、顔面痙攣の進行は止められない。筋肉の収縮を抑えるボトックス注射も行いますが、根治するには手術が必要です」
関東脳神経外科病院で行われているのが「神経血管減圧術」だ。耳の後ろを5センチほど切開し、頭蓋骨を500円玉サイズに丸く削り抜く。そこから、手術用顕微鏡を用いて頭蓋骨とその下にある小脳の隙間を広げ、顔面神経を圧迫している血管を剥離して移動させ、固定して減圧させる方法だ。手術は全身麻酔下で行われ、所要時間は1時間半程度だという。