視力が悪くなる? 痩せる2型糖尿病薬の使用で気をつけたい目の障害
「急な血糖コントロールの改善は慎重であるべきです。HbA1cが10%台のような患者さんはいきなり正常値に近づけるのではなく、2~3カ月に1%程度ずつ下げていくような緩やかなコントロールが望まれます」
薬の変更や新しい薬を使う時には眼科検査を受けることも大切だ。
「網膜症の有無を確認しておくことは大切です。特に新薬使用の前後に眼底検査やOCT(網膜の断面を調べる検査)を受けておくと異変の早期発見につながります」
視力変化に気づくことも重要だ。
「見え方の変化、片目のかすみ、視野欠損は網膜や視神経の病気のサインかもしれません。糖尿病合併症は痛みがないため、定期検査が必要で、かかりつけ眼科医を持つ必要があります」
新しい薬は、適切に使えば非常に効果的で患者の生活の質を大きく改善してくれる。しかし、効果が強い薬ほど体の変化に目を光らせる必要がある。
新しいタイプの2型糖尿病治療薬を使用する際は、患者本人が目の状態に気を配りつつ、内科だけでなく、眼科の医師の話をよく聞くことが重要だ。