介護する飼い主もつらい…病気で苦しむ老ペットの“晩年の問題”

公開日: 更新日:

 そして、最も厳しいのが認知症です。ワンちゃん、特に柴犬によく見られます。症状は徘徊や夜鳴きが典型で、遠吠えのような鳴き声が朝夕関係なくみられます。飼い主さんも寝られず、ノイローゼになることは珍しくありません。そこに近隣からの苦情が重なると、より深刻です。

 そういった状況を動物愛護センターや保健所に相談しても、まず引き取ってはくれません。飼い主さんは治療の継続を説明されたり、終生飼育を促されたりするのが現実です。認知症の症状のつらさや近隣の苦情、飼い主さんの精神的な限界を伝えても、です。

 動物愛護管理法との関係で、そういう施設のスタッフもなかなか飼い主さんに添う形では動きにくいのですが、すべてNOということでもありません。長く当院をかかりつけにされた女性は、ご自身もがんになり、入院するたびに、ワンちゃんを当院に預けて治療されていました。

 その一方で保健所にも何度となく相談されていたようで、その方が亡くなると、スタッフがかなり足を運んでくれ、老犬ホームの引き取り先探しなどかなり熱心に対応してくれたことが印象に残っています。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  2. 2

    氷川きよし再始動で囁かれるファン離れ“2つの理由”…救いは「信仰」仲間からの強力支援

  3. 3

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 4

    広島1位・森下暢仁は“スーパー幼児”3歳で自転車を乗り回す

  5. 5

    巨人阿部監督は会見拒否…露呈した西舘勇陽の課題は「150.4」→「146.6」のスタミナ不足

  1. 6

    目黒蓮に「目黒いらない」と言われた“過去のトラウマ”…代役から這い上がった苦労人ゆえの重圧

  2. 7

    「Snow Man=めめ以外は演技下手」定着のリスク…旧ジャニのマルチ売りに見えてきた限界

  3. 8

    日本ハム万波中正にメジャースカウト熱視線!「マークする価値ある」と認めた注目ポイント

  4. 9

    大谷は連日の一発、メジャー6人目「40-40」目前…それでも「未来が見えない」根本原因

  5. 10

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様