ドムドムフードサービス 藤崎忍社長<1>専業主婦、居酒屋の女将を経て社長に
ドムドムハンバーガーは、マスコットキャラクター「どむぞうくん」でおなじみ、今年で創業52年を迎える日本初のハンバーガーチェーンだ。
ダイエー傘下時代には全国400店舗を誇っていたが、ダイエーの経営不振に伴い、店舗数は減少の一途をたどる。
2017年、レンブラントホールディングスが事業を譲受して、ドムドムフードサービスを設立、翌年、藤崎が社長に就任した。
藤崎忍社長(55)は39歳まで専業主婦、その後、居酒屋のおかみなどを経て、ドムドムフードサービスに入社。わずか9カ月で社長に抜擢されるという異色の経歴を持つ。
青山学院女子短期大学を卒業した後、墨田区議と結婚した。19年間、ひとり息子を育てながら家庭を守ってきた藤崎の運命が変わったのは、夫の都議選落選と病気だった。
夫は墨田区議を5期務めた後、都議選に挑戦。しかし、結果は次点だった。さらには、その後、夫は心筋梗塞で倒れてしまう。
「ショックで、お先真っ暗という状態でした。でも、私学に通う息子もいたので落ち込んでばかりもいられない。明日から何をして働けばいいのかなと思いました」