ローランド ゴードン・レイゾン社長(1)日本を代表する楽器メーカー初の外国人社長と「演劇」

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 セリフをしっかり覚え、役や場面に応じた演技を身に付ける。そのために稽古を繰り返して、舞台でうまくいった時の達成感は大きかった。

「また、他の人がベストの状態を発揮できるように、サポートすることも好きでした」

 そうして仲間が何かをやり遂げることを見届けるのは、自分のことのようにうれしかったという。

「チームでつくり上げた成功は、個人の成功を足し合わせたものより、ずっと大きくなります」

 演劇で体験したチームプレーの素晴らしさは、ビジネスの世界にも共通するものがあると、レイゾン氏は話す。

 ただ演劇は好きだったが、上手だったかといえばそれはまた別の話だと笑う。

「下手な演技だったと思いますが、母親はいつもほめてくれたものでした」

■キール大学では政治学と経済学を専攻

 演劇の魅力にハマった高校時代を経て、レイゾン氏は85年、イングランド北部にある、キール大学に進んだ。専攻は政治学と経済学だった。

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