企業の経営理念は「変化」しているが、政治はどうだ? 投資家には気の抜けない日々が続く
小選挙区の野党間の候補者調整は短期間では困難で、できたとしても選挙活動に大きく出遅れる。コンサルティング会社がそのように自民党にアドバイスもしたのだろう。
石破氏は、経済政策で物価高や少子高齢化、地政学・災害リスクに備える「危機に強い経済財政」の確立を提唱。最優先課題として首相就任後3年以内のデフレ完全脱却を掲げた。消費者物価の上昇、日銀は利上げの中、石破氏はまだ「デフレ」なのだろうか。
「金利のある世界」復活を受けて、経済成長と財政健全化の両立を重視し、地方再生にも重点を置き、「成長型経済の実現を目指す」と宣言してもいた。
石破氏はまた、「法人税は引き上げる余地がある」と発言。消費税率は当面維持としながらも、富裕層優遇を見直すため金融所得課税の強化にも一時言及。最低賃金も20年代に全国加重平均で1500円へ引き上げ、地域間格差の早期是正を目指すなど有権者を意識した「バラ色」の公約で自民党支持率を押し上げ、総選挙に挑むだろう。
今後、過熱する選挙関連報道。自民党あるいは自公で過半数かの報道が続くのか。裏金に揺れた政界で、政権交代という「変化」は起きるのか。国会議員同様に投資家も気が抜けない日々になろう。