日本人女子がアン・ソンジュに「勝てない理由」をプロが指摘
富士通レディース(千葉・東急700C西コース=6635ヤード・パー72)の主役は、やはりアン・ソンジュ(27)だった。
優勝争いは、最終組の3人がそのままプレーオフに突入。1ホール目にバーディーを決めたアンが2週連続、今季5勝目(ツアー通算18勝)を挙げた。今大会は4年ぶり2度目の勝利。賞金ランクでは2位イ・ボミに2500万円以上も差を広げて3度目の賞金女王タイトルに大きく前進した。
いつもアンが勝つシーンばかり目にするが、どうして日本人プロは勝てないのか? 田原紘プロがこう指摘する。
「クルマに例えるなら、アンは3000㏄の排気量を持ちながら、エンジンをフル回転させないで余裕の運転(プレー)をしていた。一方、横峯と菊地は2000㏄の排気量しかないのに3000㏄クラスと張り合うわけですから、どうしても無理を重ねて、終盤になればひずみが出てくる。一番大きな差はパンチショットが打てるかどうかです。アンは右足かかとを上げずにダウンで左わきを締め、ひざと腰をしっかり使うパンチショットが打てる。風に影響されず5ヤード刻みでタテの距離感が合ってくる」