陸連無策…男子マラソンは東京五輪で惨敗必至の根拠
陸連も「五輪育成競技者」などの強化・育成を行ってはいるが、約42キロを走るフルマラソンという競技は、野球やサッカーのように小・中学生から鍛えることはできない。
そこで昨年、マラソン選手の強化のためにナショナルチームを発足させたのだが、実際には形骸化しており、川内にもたびたび批判されてきた。陸上界からは、「来年のリオはもちろん、東京五輪でもマラソンだけは惨敗が決まっている」という自虐的な声さえ聞こえてくる。
陸上関係者がこう言う。
「マラソン強化は、選手が所属する実業団に委ねられているのが現状です。記録というのはレベルの高い選手同士が競わないと伸びないわけですから、国内で練習しても6分台、5分台という記録は出ない。3000、5000メートルの日本記録を持つ大迫(傑=24)は早大時代、長距離走選手強化を目的に設立されたオレゴンのチームに短期留学し、今はそこに所属している。東京五輪のマラソンでメダルを取るには国内にいては無理と思い、単身米国に渡ったのです。本気で五輪のメダルを狙うならどうにかパイプを見つけて、優秀な指導者と常に高地で走れる環境で練習するべきです」
羽生も錦織も外国人指導者で強くなった。マラソン選手も海外留学するしかない。