東京五輪「金30個」 実現のカギ握る女子選手と強化費配分
「金メダル30個というが、リオで金を取った女子レスリングや柔道、男子体操、バドミントンなどは、銀との力差は紙一重です。勝負の運、不運もある。ですから、金メダルを増やすには、今大会のようにメダル総数を増やすことが重要です。JOCも70個から80個は取りたい。そのためには強化費の配分が大きな意味を持ってくる」
五輪の強化費(約70億円)は、日本スポーツ振興センター(JSC)によって各競技団体へ配分される。JOC、JSCを管轄する文部科学省は昨年、強化費は五輪や世界選手権などの国際大会の成績に応じて、よりメダル獲得の可能性の高い競技団体に重点的に配分する方針を打ち出した。
今回のリオ五輪の結果から、男女全14階級のうち12階級でメダルを獲得した柔道、男女合わせて7人が表彰台に上がったレスリングなどは増額が予想される一方で、出場権すら獲得できなかった男女ハンドボール、男子バレーとバスケットボール、男子400メートルリレーで銀を取った陸上の中で男女とも惨敗に終わったマラソンのように、世界との差が歴然な競技(種目)に対しては財布のひもは固くなるだろう。