NPB球で打撃練習…侍J実戦初勝利に覆い隠された不安材料
稲葉打撃コーチはその狙いを、「練習くらいは気持ちよく打ってほしい。打撃投手もボールに苦労していることもある。今後も続けていくつもり」と説明し、本番まで継続してNPB球を使用する考えを明らかにした。
不慣れなWBC球を使用しなければならない打撃投手の負担を軽減する狙いもあるらしいが、打者が克服しなければならないのはあくまでもWBC球。それへの対処を怠って気持ちよく練習することに、意味があるとは思えないのだ。
外野もスクランブル状態になってきた。前日発熱によって試合を欠場した鈴木は、この日もベンチから外れた。小久保監督は「これ以上、離脱者が出ないようにしないと」と言えば、大西外野守備コーチは「発熱すれば筋肉が緩むもの。ケガにつながる」と話し、調整遅れは必至だ。
青木が合流しても外野は5人。25日のソフトバンク戦で内川が試合中に負傷交代したように、これから先、不慮の事態が起こらないとも限らない。今のところ、残る実戦2試合で外野手に不慣れなポジションを守らせるプランはないという。ケガを未然に防ぐためだろう。しかし、代表周辺には「万が一だが、例えば負傷者が出れば左翼経験のある中田や内川が守備に就く可能性もある。練習試合が少ない中で試す余裕もないのでしょうが、2人は現時点でまったく準備をしていません」との声もある。