先細り必至の「福岡国際マラソン」に元陸連幹部が緊急提言
「エリートランナーのみの大会は先細りする。14年に幕を閉じた横浜国際女子がそうだ。さいたま国際は市民ランナーも参加していたのに、有望選手が集まらず、来年から市民ランナーだけの大会になる。世界には約460のマラソン大会があるが、私の知る限り、消滅したのはこの2大会のみだ」
さらに帖佐氏は続ける。
「福岡国際も東京マラソンのように3万人以上の市民ランナーが参加できるレースに衣替えしなければ注目されず、有望選手は集まらなくなる。好記録が出なければテレビの数字(視聴率)は取れず、スポンサーも離れていく。そんな悪循環に陥れば、多額の経費がかかる大会を続けることはできない。首都のど真ん中を駆け抜ける東京マラソンはレースに参加する約3万5000人以上の市民ランナーだけでなく、その友人や大会ボランティアらも一緒になって盛り上がる。名古屋ウィメンズ(旧名古屋国際女子)も2万人以上が参加するまでになった。福岡国際を主催する日本陸連や朝日新聞社などは、今後の大会のあり方をよく考えた方がいい」
マラソンも、時代とともに変わらなければならない。