アーチェリー安久詩乃が語る“15cm・15kg増量”涙の肉体改造

公開日: 更新日:

最終選考会は卒業式の前日

 中学時代は、「中学生以下・女子の部」で全日本室内アーチェリー選手権大会に優勝。全日本の育成選手に選ばれるまでになった。

 同校の高等部へ進学すると、朝練、昼練、午後練をこなし、さらには市内の練習場で21時ごろまで矢を放つほど競技に没頭。ナショナルチームでの海外遠征や、アジアカップ日本代表も経験した。

 卒業後は同志社大へ進学。アーチェリー場のある京田辺キャンパスに通うことを考えた時、3つの文系の学部から一番興味を引かれた心理学部を選んだ。

「特待生ではありませんよ、一般学生です(笑い)。学校では家族心理学や犯罪心理学など幅広く学びました。そうして『セルフコントロール』という分野が、自分の感情と向き合うアーチェリーにもつながると思い、パーソナリティー心理学を学ぶゼミに入ったのですが……。卒論は競技とは全く関係ないもので、『他人に親切にすると、自分の幸福度が高まるか』というテーマで取り組み中です」(安久)

 今年9月中旬に行われた大学日本一を決める王座決定戦では念願の優勝を果たし、思い残すことはない。待つのは卒業式の前日を含めた計2日間で行われる、五輪切符を懸けた最終選考会だけだ。

 安久は自身の持ち味をこう語った。

「試合中の苦しい場面でも常に笑顔でいることです。放つ瞬間に暗いイメージが付いていると全くうまくいかず、攻めたプレーもできません。強気でいるための笑顔です」

 卒業式では飾らない笑顔で晴れ着をまとうことができるか。

▽あぐ・うたの 1998年8月27日、京都府京都市生まれ。同志社女子中に入学してから競技を始め、高校2年の時に当時のリカーブ女子高校記録を更新した(660点・72射)。現在は同志社大の心理学部に在籍。今年の9月に行われた王座決定戦で優勝を果たした。自粛期間中は部屋の大掃除や近所の散歩、友人からすすめられた韓国ドラマの観賞などで気分転換をしていたという。

【連載】東京五輪目指す 女子アスリートの履歴書

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • その他のアクセスランキング

  1. 1

    ユニクロ女子陸上競技部の要職に就任 青学大・原晋監督が日刊ゲンダイに語った「野望」

  2. 2

    選手は不満言うなら今のうち?バレーボールSVリーグ大河正明チェアマンの「手のひら返し」で好機到来か

  3. 3

    鈴木大地・日本水連会長「罰ゲーム発言」に続き参院選出馬報道でまたしても波紋広がる

  4. 4

    卓球・木原美悠の父が教え子へのわいせつ容疑で逮捕!かつて語っていた天才愛娘へのスパルタ指導の中身

  5. 5

    不手際連発の水連にうんざり?日本トップスイマー相次ぐ海外逃避…「アスリートファーストではない」と批判噴出

  1. 6

    貴ノ浪が43歳で急逝 横綱・大関は「寿命が短い」本当の理由

  2. 7

    「何かをやる女」大坂なおみに浮上の気配…生活面はともかくコート上のメンタルはめちゃくちゃ強い

  3. 8

    5年以内に箱根経験者から2時間3分台の記録が生まれ、世回大会で優勝争いする日本人選手が出てきます

  4. 9

    バレーSVリーグに現役選手から不満爆発!《ハテナがつく事ばかり》の現状招いた真犯人

  5. 10

    やり投げ北口榛花 貫禄の大会連覇で見せたさすがの修正力…9月の世界陸上へ敵なし

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり