海外トップ選手は必ず暴走する 五輪の行動制限は至難の業
一番怖いのは人ではないか。
開催まで70日を切った東京五輪。新型コロナウイルスの感染拡大が収束しない中、大会組織委員会は大会中の感染対策に奔走している。選手と外部を遮断するバブル方式、食事会場での黙食、選手村への監視員の派遣……。
しかし、何より困難なのは、アスリートの行動制限。日本の選手はともかく、海外のトップアスリート、特に一部のプロ選手はカネにものをいわせて独断で行動する危険性があるからだ。
たとえば、スター軍団の米国バスケットボール代表。1992年のバルセロナ五輪では選手村でなく市内の高級ホテルに宿泊。2016年のリオ五輪では選手村の設備に不満で、シルバー・クラウド号という豪華客船を貸し切り、港に停泊して生活。船から試合会場に通う異様なスタイルを取った。
コロナ禍の今回も、カネが山ほどあるトッププロ選手は同様のスタイルを取るかもしれない。感染の有無を調べる検査は選手村で受けなければならないが、ホテルへの宿泊は認められているのだ。