著者のコラム一覧
澤章東京都環境公社前理事長

1958年、長崎生まれ。一橋大学経済学部卒、1986年、東京都庁入都。総務局人事部人事課長、知事本局計画調整部長、中央卸売市場次長、選挙管理委員会事務局長などを歴任。(公)東京都環境公社前理事長。2020年に『築地と豊洲「市場移転問題」という名のブラックボックスを開封する』(都政新報社)を上梓。YouTubeチャンネル"都庁OB澤章"を開設。最新作に「ハダカの東京都庁」(文藝春秋)、「自治体係長のきほん 係長スイッチ」(公職研)

小池知事「五輪中止」のタイミング…重なる4年前の都議選

公開日: 更新日:

 小池知事の動向に注目が集まっている。5年前、“崖から飛び降り”て都知事の座を射止めた人である。風を読んで、東京オリンピックの中止をいつ言い出すのか分からない。そんな声があちこちから聞こえてくる。

 小池知事が中止を言い出すタイミングとして、「6月1日表明説」がある。この日は第2回都議会定例会の開会日。本会議場で所信表明を読み上げる中で、知事自ら五輪中止をぶち上げる、という見立てである。しかし、可能性は低いだろう。新型コロナウイルスの変異株拡大とワクチン接種の進行がせめぎ合う中、状況は極めて流動的である。さすがの小池知事もフライングは避けなければならない。動くタイミングとして時期尚早である。

 では、いつ、どのような形で小池知事は動くのか。ヒントは4年前にあった。

 4年前の2017年6月を思い出していただきたい。前年の16年8月、都知事に就任した小池氏は11月に迫った築地から豊洲への市場移転を延期すると表明、年明けには地下水の基準値越えの汚染も発覚した。都政は築地か豊洲かで真っ二つに割れ、マスコミは連日「知事の決断近し」とその動向を伝えた。しかし、当の小池知事は、都議選直前になっても都民をじらすかのように態度を明確にしなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動