<4>小平奈緒や高木美帆らのトップ選手活躍の裏で気がかりな「次世代の空洞化」
気温もグッと下がった先週末、スピードスケートシーズンが開幕。女子は小平奈緒選手や高木美帆選手が安定した滑りを見せていた。ここからW杯、そして北京五輪へと続いていく。
メダルや記録を狙えるトップ選手が多くいる一方、気がかりなことがある。ナショナルチームの「すぐ下」にいる選手のレベルアップだ。トップ(ナショナルチーム)だけが良くてもダメ。トップになる前段階のレベルをしっかり強化していかないと、トップが抜けたときに次の世代がぽっかりとあいてしまう。
下からの突き上げがなければ、トップ選手たちも危機感が持てない。追い越される心配がないから、世代交代も進まない。「下が育っていないことが心配で、やめるにやめられない」というのもあるかもしれない。
戦力の底上げがうまくいかない理由は、指導者の数の少なさだ。今は少しでも厳しく言うと問題になるのかもしれないが、褒めているだけでは強くならない。叱咤激励がなければ、強い気持ちは育たない。個人個人に適した指導者が必要だと思う。
指導者だけでなく、先輩選手が一声かけるだけでも違ってくる。世代間の交流も必要ではないか。